映画狂凡人

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「ジョイ」感想:肝っ玉母ちゃんの奮闘記

こんにちは。じゅぺです。 今回は「ジョイ」について。 「ジョイ」は、女手ひとつで家を切り盛りする「肝っ玉母ちゃん」のジョイが、家庭用品販売の実業家として成功するまでを描く伝記映画です。デヴィッド・O・ラッセル監督では「世界にひとつのプレイブ…

「死刑執行人もまた死す」感想:当時の観客はなにを思ったのだろう

こんにちは。じゅぺです。 今回はフリッツ・ラングの作品「死刑執行人もまた死す」の感想です。 「死刑執行人もまた死す」は、ナチス支配下のプラハでゲシュタポに追われるレジスタンスを描く戦争映画です。第二次世界大戦真っ只中の1943年に作られているせ…

「ラルジャン」感想:一瞬の無駄のない完璧な87分間

こんにちは。じゅぺです。 今回はロベール・ブレッソンの遺作「ラルジャン」の感想です。 ロベール・ブレッソン監督といえば、独自の理論に基づき構築された静謐かつ無駄のない演出が特徴的でしょう。未読ですが、彼の映画論が記された「シネマトグラフ覚書…

「惑星ソラリス」感想:胸に澱む後悔と向き合いながら

こんにちは。じゅぺです。 今回はタルコフスキー監督の名作「惑星ソラリス」について。 「惑星ソラリス」は、知性を持つ海によって作られた亡き妻ハリーの「複製」と出会ったクリスが、科学者として愛情と倫理の間で揺れ始める様を描くSF映画です。 「20…

「バイス」感想:リアル「ハウス・オブ・カード」の世界

こんにちは。じゅぺです。 今回はアダム・マッケイ監督最新作「バイス」について。 「バイス」は、「史上最強の権力を持った副大統領」と呼ばれ、ブッシュ政権を陰で操り、イラク戦争を煽動したといわれるチェイニー副大統領の半生を描く伝記映画です。監督…

「ひなぎく」感想:若さと美を兼ね備えた「最強」姉妹

こんにちは。じゅぺです。 今回はチェコ・ヌーヴェルヴァーグの代表作「ひなぎく」について。 「ひなぎく」は、無軌道に生きる二人のマリエを描く旧チェコ・スロヴァキアの映画です。日本では90年代に「女の子映画」として人気を博しました。旧共産圏独特…

「スリ 」感想:物語る「手」

こんにちは。じゅぺです。 今回はロベール・ブレッソン監督作品「スリ」について。 「スリ」は、スリにのめり込んでいく青年ミシェルと、彼の母のアパートの隣室に住むジャンヌが、恋に落ち惹かれあっていく様を描く作品です。冒頭に「これは刑事物ではない…

「雨月物語」感想:欲望に忠実に生きるということ

こんにちは。じゅぺです。 今回は「雨月物語」について。 「雨月物語」は上田秋成の読本を原案に、欲望に翻弄される人々を描いた溝口健二監督の作品です。溝口作品を見るのははこれが初めてです。 「雨月物語」はあらすじだけを追ってみると「まんが日本昔ば…

「ゾディアック」感想:凶悪事件に対する一途な片思い

こんにちは。じゅぺです。 今回は「ゾディアック」について。 「ゾディアック」は実際の未解決事件を題材にしたサスペンスです。監督はデヴィッド・フィンチャー。「ソーシャル・ネットワーク」は僕のオールタイムベストの一本です。独特の青く冷たい映像の…

「溺れるナイフ」感想:むき出しの自我の衝突

こんにちは。じゅぺです。 今回は「溺れるナイフ」について。 「溺れるナイフ」は、ジョージ朝倉による同名少女漫画を、小松菜奈と菅田将暉のダブル主演で実写化した作品です。監督は山戸結希。正直菅田将暉はあまり好きではない(ガチャガチャしていて騒が…

「レゴ・ムービー2」感想:父との和解の「その後」

こんにちは。じゅぺです。 今回は「レゴ・ムービー2」の感想です。 「レゴ・ムービー2」は人気玩具レゴ・ブロックを題材にした傑作アニメ「レゴ・ムービー」の続編です。前作に引き続きフィル・ロードとクリストファー・ミラーのコンビが製作と脚本を担当…

「ブロードウェイ・メロディー」感想:MGMミュージカル草創期の作品

こんにちは。じゅぺです。 今回は第2回アカデミー作品賞受賞作品「ブロードウェイ・メロディー」のレビューです。 「ブロードウェイ・メロディー」は、レビューのスターを目指すマホーニー姉妹の物語です。 正直、この作品の価値は歴史的な意義が大きいと思…

「ULTRAMAN」感想:ウルトラマンネクサスの思い出

こんにちは。じゅぺです。 今回は「ULTRAMAN」について。 「ULTRAMAN」は2004年当時円谷が企画していた連動プロジェクトの第1弾として公開された劇場版作品です。「ウルトラマン」第1話の舞台を現代に置き換えて再解釈した内容になっています。この後…

「アリス・イン・ワンダーランド」感想:ミア・ワシコウスカに注目

こんにには。じゅぺです。 今回は「アリス・イン・ワンダーランド」の感想を書きます。流し見だったので、ちょっぴり中身は薄めです。 「アリス・イン・ワンダーランド」は「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」をベースにしたアリスの冒険ファンタジ…

「バンブルビー」感想:スピルバーグ正統進化系

こんにちは。じゅぺです。 今回は「トランス・フォーマー」シリーズ最新作「バンブルビー」の感想です! 「バンブルビー」は父の死を受け止めきれない少女チャーリーと記憶を失ったバンブルビーが寂しさを埋め合う中で「本当の自分」と出会うまでを描きます…

「切腹」感想:「武士道」の欺瞞を暴く

こんにちは。じゅぺです。 今回は小林正樹監督の時代劇「切腹」の感想です。 「切腹」は、幕府による支配で「武士道」が失われた世を描いています。シンプルなタイトルの通り、物語は戦国時代の武士たちが大事にしていた切腹をめぐる騒動を中心に展開します。…

「オーバーフェンス」感想:フェンスの先に見える景色

こんにちは。じゅぺです。 今回は山下敦弘監督の作品「オーバーフェンス」について。 「オーバーフェンス」は、函館の街で職業訓練校に通う白岩の再起を描くヒューマンドラマです。「そこのみにて光り輝く」や「きみの鳥はうたえる」の佐藤泰志による小説が…

「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」感想:最大のライバルにして唯一の理解者

こんにちは。じゅぺです。 今回は「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」の感想です。 をふたりの女王 メアリーとエリザベス」は、陰謀に翻弄されたふたりの女王、メアリーとエリザベスの権力闘争を描く歴史映画です。 歴史を知らないなりの楽しみ方 僕は日…

「男はつらいよ 私の寅さん」感想:寅さんのお留守番の巻

こんにちは。じゅぺです。 今回は「男はつらいよ 私の寅さん」について。 「男はつらいよ 私の寅さん」は「男はつらいよ」シリーズ第12作目の作品です。 今回は寅さんがお留守番してさくらたちが旅行する新パターンです。冒頭、さくらはおじさんとおばさん…

「キャプテン・マーベル」感想:あきらめずに立ち上がること

こんにちは。じゅぺです。 今回はマーベル・シネマティック・ユニバース最新作「キャプテン・マーベル」の感想です! 「キャプテン・マーベル」はアベンジャーズ誕生前の1995年を舞台に、これまで語られることのなかった「最初の宇宙人襲来」事件と、ク…

「君は月夜に光り輝く」感想:「死」と「青春」の関係について

こんにちは。じゅぺです。 今回は月川翔監督の最新作「君は月夜に光り輝く」です! 「君は月夜に光り輝く」は、不治の病・発光病で「余命ゼロ」のまみずと彼女の死ぬまでにやりたいことを代行する卓也の交流を描く青春映画です。 月川翔監督の安定感! 本作…

「ファントム・オブ・パラダイス」感想:喜怒哀楽の交差するステージで

こんにちは。じゅぺです。 今回は「ファントム・オブ・パラダイス」について。 「ファントム・オブ・パラダイス」は、オペラ座の怪人やファウストを元にしたロックミュージカル映画です。監督は「ミッション:インポッシブル」等での馴染みのブライアン・デ…

「あ、春」感想:家族ということばの意味

こんにちは。じゅぺです。 今回は「あ、春」について。 「あ、春」は、倒産間近の証券会社で働く紘のもとに幼い頃に死んだはずの父が突然現れたことで起こる騒動を描くヒューマンドラマです。監督は「セーラー服と機関銃」や「台風クラブ」の相米慎二。トン…

「L♡DK ひとつの屋根の下、「スキ」がふたつ。」感想:もねねん同棲疑似体験エンタテイメント

こんにちは。じゅぺです。 今回は「L♡DK ひとつの屋根の下、「スキ」がふたつ。」の感想です!! 「L♡DK ひとつの屋根の下、「スキ」がふたつ」は人気少女マンガ「L♡DK」二度めの実写化作品です。監督も前回と同じ川村泰祐。ちょっと前からこのジャンルは映…

「アメリカン・グラフィティ」感想:特別な高揚感と熱気に包まれた「最後の夏」

こんにちは。じゅぺです。 今回は青春映画の金字塔とも言われる「アメリカン・グラフィティ」について。 「アメリカン・グラフィティ」は、旅立ちを控えた若者たちの一晩を取りとめもなくつづる青春映画です。監督はジョージ・ルーカス。タイトルの通りグラ…

「すてきな片想い」感想:なぜ80年代のハリウッド映画は輝いているのか

こんにちは。じゅぺです。 今回は「すてきな片想い」について。 「すてきな片想い」はモリー・リングウォルド主演の青春映画です。監督はジョン・ヒューズ。家族に置いてけぼりにされたサマンサの17歳の誕生日の一夜を描きます。 「すてきな片想い」は、「…

「運び屋」感想:いつだって人はやり直せる?

こんにちは。じゅぺです。 今回はクリント・イーストウッド監督の最新作「運び屋」です。 「運び屋」は、いつでも仕事を最優先だった孤独な男が麻薬の運び屋業をはじめ、やがてこれまでの人生で失ったものを気づくまでを描くヒューマンドラマです。 イースト…

「ロックス・イン・マイ・ポケッツ」感想:狂気とユーモアの悪夢世界

こんにちは。じゅぺです。 今回はちょっと変わり種のラトビア産アニメ「ロックス・イン・マイ・ポケッツ」について。 「ロックス・イン・マイ・ポケッツ」は、精神疾患の家系に生まれた5人の女性の物語を描くアニメーション映画です。実は結構前から気にな…

「ニンジャバットマン」感想:「バットマン」の解釈に違和感

こんにちは。じゅぺです。 今回はファンの間でも賛否両論だった「ニンジャバットマン」について。 「ニンジャバットマン」はDCコミックスの大人気キャラクター・バットマンを日本のアニメーション会社が戦国時代風にアレンジした作品です。もはや企画の存…

「イコライザー2」感想:前作以上にサイコパス殺人鬼なマッコール

こんにちは。じゅぺです。 今回は「イコライザー2」について。 最近はもっぱら「舐めてた相手が殺人マシーンでした」映画ブームですね。「96時間」に始まり「ジョン・ウィック」「ドント・ブリーズ」など多々ありますが、「イコライザー」はその代表的作…