映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「ナイスガイズ!」感想:謎のテキトーさと余裕が呼び込むマジック

こんにちは。じゅぺです。

今回は「ナイスガイズ!」について。

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「ナイスガイズ!」は、ゆるーい探偵たちが巻き起こすドタバタ劇です。主演はライアン・ゴズリングラッセル・クロウ。特にライアン・ゴズリングが光ってました。「ラブ・アゲイン」でもクールな役柄でコメディセンスを発揮していましたが、今回は高田純次的なテキトーさと、隠しきれないセクシーさが最高でした。こういう演技もできるんですねえ。彼の醸し出す謎の余裕オーラとそれがことごとく打ち砕かれて酷い目にあっていく様が最高に面白くて笑ってしまいました。

70年代が舞台とあって「陰謀」が物語のキーになっています。コーエン兄弟の「ビッグ・リボウスキ」や「バートン・フィンク」、ポール・トーマス・アンダーソンの「インヒアレント・ヴァイス」を思い出しました。小さな事件だったはずが真相を追っているうちにどんどん手に負えない大きさになっていく。もはや自分があがいたところで何かが変わるわけではない。世界をどうしたいとか、正義をなしたいとかではなく、大切にしているものを守るために、戦う。そこにひとりの人間としての意地やプライドを感じるわけです。守るべきラインは守る主人公たちが素敵ですね。娘役がアンゴーリー・ライスちゃんでめちゃくちゃ可愛いから、たしかに守りたくなるなと納得もします。

全体的にコンパクトで見やすい作品でした。時間も長くないし、かるく楽しみたい気分のときにぴったりですね。