映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」感想:はじける笑顔!青い海!

こんにちは。じゅぺです。

今回は「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」について。

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みなさんご存じの通りABBAの名曲で構成したミュージカル「マンマ・ミーア!」映画化の続編です。ドナの遺志を継いだソフィの現在と、過去のドナがカロカイリ島に住むことを決意するまでを同時進行で描きます。

主演はリリー・ジェームズ。若き頃のドナを演じています。「シンデレラ」や「ベイビー・ドライバー」ではおしとやかで上品なイメージの彼女ですが、今回は全く違う顔を見せてくれていますね。とっても笑顔がすてきです。はじけるような小麦色の肌と、どこまでも青い地中海の組み合わせに、ドナの青春の全てが詰まっているのではないかと思います。映画の冒頭で、現在すでにドナは亡くなっていることが示されているので、この過去パートが楽しくもあり、儚くもあります。恋に悩み、明るい将来を夢見たドナの一つひとつの感情を知る人はもう誰もいないのです。しかし、ドナが一生懸命に生きていたことは事実だし、直感で人生を切り開いたドナのエネルギーは、彼女が亡くなった後もみんなの心に残り続けるでしょう。

ラ・ラ・ランド」がワンカット長回しによる舞台的な緊張感にチャレンジしていたのに対し、「ヒア・ウィー・ゴー」は徹底してPV的でした。これは前作と同じですね。細かくカットを繋いでテンポよく見せていくスタイル。特に時空間の移動がシームレスになっています。現代と過去、ニューヨークとギリシャを鏡や壁を介して繋ぐ。とても映画的です。また、並ぶ自転車の車輪やダンスする足元をアップにして写したり、シンメトリーな構成を意識していたり、ダンスシーンの切り取り方はみていて面白いなと思いました。

あと注目すべきはそれぞれの俳優のパフォーマンスでしょう。パワフルでエネルギッシュな演出の中にも俳優ごとに違いが出ていて面白いのです。アマンダ・サイフリッドは柔らかい声で可憐に、リリー・ジェームズはとびきりの笑顔で楽しく、クリスティーン・バランスキージュリー・ウォルターズは大人の余裕を感じる優雅さで。お父さん3人もだいぶ肩の力の抜けた演技。なかなか見られないものだと思います。

ことしはミュージカル映画が続いていますね。「グレイテスト・ショーマン」や本作、そして「SUNNY 強い気持ち・強い愛」など。映画館ならではの楽しみを追求した作品がこんごも増えていくことでしょう。来年の「メリー・ポピンズ リターンズ」も楽しみです。