映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「じゃりン子チエ 劇場版」感想:笑いと人情の日常

こんにちは。じゅぺです。

今回は「じゃりン子チエ 劇場版」について。

f:id:StarSpangledMan:20180927012106j:image

じゃりン子チエ 劇場版」は「じゃりン子チエ」は劇場アニメ化作品です(そのままですね)。高畑勲監督の代表作の一つもであります。

ロクデナシだけど娘を溺愛するダメ親父のテツと、ホルモン屋を切り盛りするしっかり者のチエ。これでも親子なのかと思いたくなるコントラストですが、それでもやっぱり親子なのだろうなと感じられる、このバランスが絶妙です。

チエはちょっぴりマセていて、独特の哲学みたいなものを持っていて引き込まれます。可愛げがないときもありますが。一方のテツはとことん品がなくて、ほんとにどうしようもないなあと思うけど、あのバカっぽい面で大まじめにやっているのを見ると、やpぱり憎めません。また、チエがお母さんと会うときだけに見せる安心しきった表情。胸がぎゅっと締め付けられます。これをアニメーションで表現してしまうのが恐ろしい。

表現と言えば、本作はほんとうに豊かな演出にあふれています。お好み焼きの鉄板にポタポタ垂れる涙、仁王立ちで揺れる猫のキンタマ。強烈なショットの数々に笑いと人情が詰まっているのです。歩き方で人となりを描き分けているのも面白いと思いました・よくよく考えてみれば、半径5キロ以内でほぼ全てが完結しています。日常にドラマがあるんですね。「古き良き大阪(なのかな?)」の風俗を楽しめるのも魅力でした。

そういえば吹き替えがほとんど吉本興業の芸人でしたね。違和感なく馴染んでましたけど、テレビアニメ版はどうなんでしょうか?