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さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「イコライザー2」感想:前作以上にサイコパス殺人鬼なマッコール

こんにちは。じゅぺです。

今回は「イコライザー2」について。

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最近はもっぱら「舐めてた相手が殺人マシーンでした」映画ブームですね。「96時間」に始まり「ジョン・ウィック」「ドント・ブリーズ」など多々ありますが、「イコライザー」はその代表的作品です。地元の工具店で働くおっさん(ロバート・マッコール)が陰では悪党を殺戮しまくる元CIAのエージェントだった!というお話です。売り物の金づちでチンピラを殴り殺しおいて、それを雑巾で拭いてそっと棚に戻す場面は本当に戦慄しました。ヒーローなのかサイコパスなのかわからなくなってきますが、作り手はロバート・マッコールという男を正義の味方として描いているつもりらしいです。だとしたら確実に失敗してます。ジャンル的にはホラーでいいでしょう。それぐらい怖いです。

本作「イコライザー2」でも、無表情で悪党を片付け続けるマックのサイコパスっぷりが光ります。オープニングでは「現在のマッコール」パートとして、変装してトルコの電車に乗り込んだマッコールが、悪さをしたマフィアを片っ端から始末する様子が描かれます。ハロウィンの仮装みたいなクオリティの格好で電車に潜伏するマッコールさんの絵面だけで結構笑えるのですが、仏頂面であんまり事件とは関係ないマフィアも手際よく殺戮していく様を見て、やっぱりこの人はおかしいなとなります。

また、女の子に悪さした小物どもをホテルでシメる場面にも背筋の凍る思いをしました。今回、マッコールはタクシー運転手に転身しているのですが、毎晩こうやって夜回り先生みたいなことをしているんでしょうか?前作「イコライザー」でもやさぐれたクロエちゃんを助けるために奮闘していたマッコールですが、どうやら女の子がいじめられているのが絶対に許さないようです。動機は絶対に間違ってないのですが、オーバーキル感は否めません。

クライマックスの嵐の中の戦いも、最早「襲われる側」の目線で話が進みます。マッコールは陰から敵を襲撃するので、まったく姿が見えないんですよね。ただ、ひたすら恐怖に震えながら、マッコールの放った銃弾やナイフ攻撃を浴びて倒れていく敵の姿が映されます。ここにきて完全に「ドント・ブリーズ」になりました。彼は本当にヒーローなのか?を考えさせられます。

やはり「舐めてた相手が殺人マシーンでした」度は前作をはるかに上回っていると思います。マッコールが最強の殺し屋であると気づいた時に絶望する悪党たちのリアクションがまた面白いんですよね。そしてマッコールが恐ろしいのは、そんな悪党たちをシメ上げることを楽しんでいることです。悪党だからいいや〜という次元を超えてると思います笑 非常に趣味が悪いです。映画そのものがわりとマックに肯定的な立場でいるのも、なかなか怖かったりします。とはいえ、はやくもマッコールさんの次の活躍を楽しみにしている自分がいます。今度はどんなサイコパスっぷりを見せてくれるのでしょう。