映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「スピード」感想:キアヌが走る!汗をかく!でも爽やか!

こんにちは。じゅぺです。

今回はキアヌ・リーブス出世作「スピード」です!

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「スピード」を見るのはおそらく3回目ぐらいです。しかし、そのわりに中身をほとんど覚えていませんでした。映画好きを名乗るなら、さすがに復習しておかないとね〜ということで、今回の鑑賞に至ったわけです。

感想としたは、やっぱり面白い!期待していたスリルをはるかに上回るテンションと迫力で叩きつけてきます。とにかくアクションの景気がいいんですよね。初っ端からワイヤーが切れて落下するエレベーター、そしてメインディッシュは高速道路を大暴走し、空港で航空機に突っ込んで爆発するバス。しかしバスの乗客救って一件落着で映画は終わらず、最後は爆弾を積んだまま走る地下鉄です。しかも勢い余って地上に飛び出てしまうのです!「スピード」はバス大暴走の映画のイメージで地下鉄のくだりを完全に忘れていたので、まさかのクライマックスは興奮しました。Tボーンステーキのあとに二郎のラーメンが出てくるようなものですよ。「ワイルド・スピード」のようなスター大集結映画ではなく、ピチピチの若手俳優主演のアクション映画の規模感でこれだけ見せてくれるからこそ、満足度も高くなるんですね。

振り返ってみると、エレベーター、バス、地下鉄、どれもつねに動きがあります。エレベーターのワイヤーはひと思いに千切れず、徐々に繊維が弾けて細くなっていく。バスの下に潜れば、台車のロープが切れてしまう。地下鉄の屋根にしがみつくと、今度はトンネルの照明に頭をぶつけそうになる。とにかくピンチの連べ打ちなのです。一難去ってまた一難。緊張感が途切れず、本当におもしろいです。

危機的状況の連続に、ジャックが無尽蔵のスタミナで走り続ける。キアヌ・リーブス、本当に若いですね。どれだけ走っても、泥臭く戦っても、さわやかさを失わないところに惚れます。一方で、シリアス一辺倒にならず、大騒ぎしながら楽しめるのはアニーを演じるサンドラ・ブロックのおかげではないでしょうか。さすがに人死んでるの軽すぎだろ!と思わなくもない能天気っぷりですが、ある意味「この映画は彼女のテンションで見てね」っていう作り手の茶目っ気にも思えます。

お話としては「古き良きハリウッドアクション大作」として揶揄されてしまうようなベタな一面もあります。特に極限状態の中で距離を詰めていくジャックとアニーの関係性。あれだけ人が死んでおいて、笑っちゃうぐらい甘々な二人だけの世界で幕を閉じるのですから。ああ、なんて無邪気なんだ!と思います。いまハリウッドで同じノリの映画を作っても「真面目にふざけてる」感じが出てしまいますからね。「スピード」みたいに優等生っぽさの薄い、いかにもアメリカ!っていうテンションの作品は、もしかしたらもう作れないのかなと思います。そこらへんは中国やインドみたいに元気な国に任せた方がいいかもしれませんね。