映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「もしも君に恋したら。」感想:ゾーイ・カザンに癒される

こんにちは。じゅぺです。 

今回は「もしも君に恋したら。」について。

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「もしも君に恋したら」は、友だちになる約束をしたはずのウォレスとシャントリーが徐々に惹かれあっていく様を描くロマンティックコメディです。

ゾーイ・カザンに癒されたい〜と思って見たのですが、大正解でした。そういう意味では非常に満足です。彼女の演じるヒロイン、シャントリーの人懐っこくてちょっぴりエキセントリックなところがキュート。彼女は「ルビー・スパークス」で初めて出会って以来、大好きな女優です。いつ見てもお茶目で、少しひねくれた目線で世界を見ている女の子の役がとても似合う。独特の世界観があるんですよね。

今回も、ダニエル・ラドクリフ演じるウォレスとの会話が軽妙かつおしゃれで、ずーっと聞いていたくなるような心地よさでした。そして「浮気」にトラウマを抱えているウォレスが、彼氏と同棲している女の子に恋をしてしまう。その相手がゾーイ・カザンである、ということの説得力がはんぱじゃない。誰だってパーティーでこんな素敵な人に出会ったら、恋愛感情どうこうは置いておくにしても、やはり惹かれてしまうのではないかと思います。これはもうゾーイ・カザンの世界観の勝ちです。

そして、相手役にはダニエル・ラドクリフです。彼が素直に普通の男を演じているというのも、もはや珍しい気がします。頭からツノが生えてきたり、死体役をやってみたり、よくわからないお仕事を積極的に受けているイメージです。今回は割と平凡な男性で、観客の共感を呼びやすいキャラクターだったと思います。

ちなみに、アダム・ドライバーはまたしても胡散臭い役で登場します。あまり真面目な人間を演じているイメージがありません。「パターソン」ぐらいでしょうか。ウソつかない人間として出てくるのは。もはや出てくるだけで笑ってしまいます。いい俳優さんです。

そして、ストーリー自体はというと、それなりに定型的かなと思います。目新しいところは特にありません。二人が一線を越えていくキッカケもかなり強引だったりします。更衣室ですっぽりハマってしまったドレスを脱がせてあげたり、裸のまま一晩ビーチで過ごす羽目になったり。けど、シャントリーの背中のタトゥーを見てしまうことで、彼女の傷つきやすさや心の奥底にしまい込んだ悲しみに触れるという描写は良いと思いました。

恋に奥手な男女が次第に惹かれあって…みたいな話もそろそろ食傷気味なのですが、たまにはこういうのはほんと、しかしキュンキュンしながら(飽きたと言いながら結局してしまうんですね)見られる映画も必要だなあと思います。なんだかんだ好き作品です。