「THE GUILTY/ギルティ」感想(ツイッターより再掲)
THE GUILTY/ギルティ、超絶大傑作。緊急通報司令室にかかる誘拐されたと思しき女性の通報。事件解決の手がかりは音だけ。究極のシチュエーションスリラー。アスガーの顔を照らすと光と深い彫りにできた影がさまざまな表情を見せる。徐々に明らかになっていく真相と人間の「罪」に震える。今年ベスト。
情報の出し方がとにかくうまい。じつは事件の真相そのものよりも、核心に迫る中で浮かびあがる人間のドラマに面白さがある。警察官として正義を貫くこと、悪に立ち向かうこと、被害者に寄り添うこと。そして「罪」と向き合うこと。88分でこれだけの話をさばき切る脚本に感動。
アスガーとイーベンの会話だけでなく、車のタイヤが路上をすべり、雨が窓に当たる音、犯人の吐息、それから「沈黙」。刻一刻を争うなかの間ももどかしい。アスガーと一緒に焦り、怒り、悶絶しながら戦い、最後に音だけで浮かびあがる景色にことばを失った。本当にすばらしい映画。まだ可能性ありそう。