「記憶にございません!」感想
記憶にございません!、みた。史上最悪のダメ総理の頭に小石が直撃、記憶喪失に。バレないように奮闘する総理と側近、周囲とのギャップがたのしい。「腹を割って」で政界に風穴を開けていく、黒田の快進撃の多幸感よ。各エピソードは面白いけど、少し散漫な印象も。どっかの誰かも頭ぶつけないかなあ。
小池栄子がとてもよかった。理解ある側近。この人いれば安心みたいな信頼感がある。草刈正雄の悪役っぷりも好き。欲にまみれた悪辣な人間なのだが、あのカッコよささにはころっと騙されてしまいますね。芸達者なバイプレイヤーのアンサンブルとして見応えがあると思った。
もともとそういう映画でもないのだが、せっかくこの題材を扱うなら、もう少し批評性があってもよかったかなと。幼なじみとのK2計画とか、アメリカンチェリーのくだりとか、さらっと上品には触れていたけれど。中井貴一、顔がなんとなく安倍首相に似ている気がする。