映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「気儘時代」感想

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気儘時代、みた。アステア×ロジャースの8作目。今回はアステアが精神科医!クラブでゴルフボール打ちながら踊ったり(珍しく屋外)、謎の催眠術ダンスがあったり、ロジャースが銃持って暴れ回ったり。意外にもスクリューボールな味わい。パーティ会場を縦横無尽に楽しそうに踊る二人にうっとり。

フレッド・アステアのダンス映画は好きで時々見てるけど、いちばん盛り上がるのは必ず中盤。男と女が互いに相手との距離を図りあいながら、踊りを通して真意を探る。音楽にあわせてタップするうちに、勝手に体の動きが、そして心が同期してしまう。この高揚感!たまらないですね。

今回もパーティ会場でアステアとロジャースが踊る。真ん中のステージで舞う二人を祝福するように、周囲の客たちも体を寄せ合って踊りはじめる。アステアとロジャースはそのまま会場の外に出て、あっちの部屋からこっちの部屋へ移動しながら踊り続ける。躍動感がすばらしい。こういう動きがあってこそ。

「気儘時代」はコンビでも最後の方の作品。そのせいか設定も少々突飛で、新しいことにチャレンジしているように見える。はじめてアステアとロジャースがしっかりキスをした作品とのことだが、たしかに違和感。アステアはそういうセクシュアルなイメージはないから。あくまでロマンティックな紳士。