「ドライビング Miss デイジー」感想
ドライビング Miss デイジー、みた。黒人ドライバーと屋敷に一人で住む貴婦人の交流を描く。最初はツンツンしていたふたりが徐々に仲良くなり、無二の親友となっていく様は微笑ましいけど、やはりこの関係性を無邪気に笑ってみることは難しいね。昔の作品ということは引いて見ても…ちょっと寂しい。
モーガン・フリーマン演じるホークの大げさで下手に出た喋り方が引っかかる。キング牧師の夕食会に出席するデイジー夫人は「自分には偏見がない」と言い張りつつも実際は少々頭の固いところがあって。矛盾を抱えている人物なのかなあと思う。が、そこもいまの映画だったらもっとうまくケアするだろう。
お墓参りに同行したホークが文字を読めずに困惑するくだりや、黒人ゆえにトイレを借りられない場面。「グリーンブック」もけっして完ぺきではないけど、本作に比べるとだいぶアップデートされているのだな〜と。二人の老婦人みたいな掛け合いは楽しいけど、主従の関係を抜きには見られない。
二人が固い友情で結ばれてハッピーエンドってところに甘さを感じてしまう。結構いい映画だとは思うし楽しんだんだけど、このモヤモヤが悔しいですね。