映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「映像研には手を出すな!」感想

f:id:StarSpangledMan:20201004141811j:image

映像観には手を出すな!面白かった。乃木坂三人の掛け合いはずっと見ていられる。ロボ研と映像研の掛け合いはアニメ版でもあったが、不器用で無邪気なオタクたちの交感に期せずしてホロリとさせられる。完ぺきだった伊藤沙莉版とは違う解釈で輝きを見せる齋藤飛鳥版浅草氏のキャラもいい。楽しい良作。

こないだもツイートしたけど金森氏を演じられる若手女優って実はなかなかいない。背が高くモデル体型なのになぜか少し窮屈そうな雰囲気を出すのはなかなか難しい。実写版ではいかり肩のパッド?が衣装に入っているようだけど、梅澤美波の立ち姿もハマってる。すこし足開いたり。相当研究してると思う。

山下美月もいい。ロボ研のオタクを無神経発言でグサグサ刺す場面、水崎氏のキャラがよく出ていて好きなのだけど、あそこを嫌みなく演じられるのがすごい。生来の陽のオーラで押し切ってる。圧倒的可愛さのおかげでちょっとトゲがあっても許されるのを無自覚かつ体感的に知っている人の振る舞いですよ。

浜辺美波は学園ドラマに客演するだけでもはや大物感を出せてしまうスターなのだけど、今回のキャスティングは品がなかった。話に絡ませる気がなく、完全に客寄せパンダである。一方、板垣瑞生赤楚衛二のロボ研コンビはじめ脇役も光ってる。英勉演出のおかげか、みんなコッテリ演技で爪痕残してる。

小西桜子演じる生徒会長はドラマ版より人間味があってよかった。幼稚な優等生といったところ。「初恋」とのギャップがすごいなあ。福本莉子の八重歯、アイドルと並んでも小顔な桜田ひよりも良い。特に桜田ひよりは他の同世代俳優と比べても一段上の器用さがあると思った。感情のバリエーションが多い。

グレイス・エマは立ち姿でかっこいいオーラ出せる俳優さんだと思った。今回はジョーカー的立ち回りだが、悪役だけでなく、味方ポジションでも存在感発揮できそう。乃木坂の三人は荒削り(まだそこまでの繊細さは感じられない。英演出が求めてないのかもしれないが)だが、もっと他でも見てみたい。

話運びは若干バタついてて、細かく積み上げていく割には噛み合ってないんだけど、ラストカットが最高だったので満点。終わってほしいところで切ってくれる映画は問答無用で評価が上がる。しかし、いまをときめく乃木坂と浜辺美波の絡みはスクリーンで観たかった。いまを逃したらもうチャンスないのに!

この手の映画はエンディングもいい。「ファンタスティック3色パン」も可愛らしくてハマってた。感想おしまい。