「おカネの切れ目は恋のはじまり」感想
おカネの切れ目が恋のはじまり、全話みた。彼がそこに居ることで却って現実の「不在」を、逆に劇中そこに居ないことで、彼がまだ「生きている」ことを気づかせてくれるドラマだった。三浦春馬と松岡茉優のチャーミングさがたっぷり詰まっている。できれば、ふたりの物語をもっと見たかった…。
TBS火曜22時枠でも「逃げ恥」に次ぐ傑作ラブコメになるんじゃないかという予感があっただけに、第1話、第2話、第3話とお話が面白くなるにつれて辛くなってしまった。思えば連ドラなんて初めから終わりが来ることはいつも分かっているのに、始まる前から終わるのが怖いドラマは初めてだった。
三浦春馬、本当に良かったなあ。いたずらっぽい笑顔、内に秘めた優しさがあふれ出てしまうその言動。明らかに常識からはズレているが、自分と違う価値観の人間は否定しない。遺作となってしまったが、彼の代表作のひとつに数えていいのでないか。ひさびさの連ドラ主演となった松岡茉優も最高。
お話のテンポが良く、三浦翔平に北村匠海、草刈正雄&キムラ緑子のパパママ、ファーストサマーウイカ、中村里帆、アインシュタインなどなど脇役もみんな愛おしい。慶太と玲子ならどんなハロウィンを過ごしただろう、クリスマスはふたりで迎えるのだろうな…とその先を考えたくなる。