「さんかく窓の外側は夜」感想
さんかく窓の外側は夜、みた。うーん、期待に反して薄味だった。「幽霊」や「呪い」の説明がふんわりしたままお話が進むので、中盤以降の攻防にすんなり気持ちが入らず。岡田将生と志尊淳という圧倒的に顔の良いふたりがスクリーンに収まるだけで見れてはしまうのだが。平手友梨奈は平手友梨奈だった。
音楽はけっこう好みだった。ちょっぴり洋画テイストも感じられる。映像はというと、さすがCMディレクター出身監督ということもあってか、普通の景色のはずなのにどこか異世界のような雰囲気になっていた。ただ、街中の人をみんな黒い服で統一したのは、意図はわかるけど、そんなに好きではない。
ふたりが除霊するときやたら身を寄せ合ったり、なにやら運命めいた繋がりを感じるのは、原作のカラーなのか。おそらくはBL的な要素があったところを、映画化にあわせて希釈しているように見えるけど、逆にそこを奪ってしまったせいで軸がぶれた気がする。この映画の何を見れば良いのかよくわからない。
あとこれは完全に好みの話なのだけど、出てくるシチュエーションがことごとく「箱」なんだよね。それが気に入らない。冷川の事務所、三角くんのおうち、それからクライマックスの舞台。別に会話劇中心のお話でもないのに、あまり広さを感じられなかった。逆に冷川の過去パートはとてもよかったと思う。