映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「ヒズ・ガール・フライデー」感想

f:id:StarSpangledMan:20210407235253j:image

ヒズ・ガール・フライデー、みた。スクリューボール・コメディの代表作。再婚を機に記者を辞めるヒルディと、彼女をジャマする未練たらたらの元夫・ウォルター。いくらC・グラントと言えどフォローできないクソっぷりだが、雪崩のように押し寄せる丁々発止の会話でどうでもよくなる。てか電話多いな!

発行部数第一主義でスクープを追いまわす新聞記者の品のなさが、なかなかすさまじい。ウォルターもヒルディも結局事件を追うのに必死になって周りが見えなくなる感じとかね。ノンストップの会話劇で楽しく見えるけど、冷静に考えて結構ヤバい人たちですよ。

発行部数第一主義でスクープを追いまわす新聞記者の品のなさが、なかなかすさまじい。ウォルターもヒルディも結局事件を追うのに必死になって周りが見えなくなる感じとかね。ノンストップの会話劇で楽しく見えるけど、冷静に考えて結構ヤバい人たちですよ。

留置所の記者室が楽しい。暇つぶしにみんなでタバコを燻らせながらトランプ遊びに勤しむ。冒頭のレストランにおけるウォルター、ヒルディ、ブルースの三人の会話シークエンスでも思ったが、とにかくこの映画は煙い。白い煙で空間を埋めないと気が済まないのか。作品の病的な落ち着かなさに寄与してる。

ハワード・ホークスの作品は(というよりこの頃の映画?)話の畳み方が雑なイメージがある。正直、ヒルディの記者スイッチ入ってひとりトランス状態になってたあたりがピークかな。受話器二つ持ちでウォルターとブルースを同時に捌くのは面白かった。この後ウォルターもこの電話サイファーに加わるが笑

ヒルディとウォルターが記者モードに入ってふたりでアタフタしてるところなんて完全にハイになった人たちだ。そこからつまみ出されるウォルターや彼の母が気の毒で仕方ない笑 最後まで彼らは被害者だった。しかし40年公開とは言え「ヒトラーの記事なんてコメディ欄にでも書いとけ」は際どいセリフ。