映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「砕け散るところを見せてあげる」感想

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砕け散るところを見せてあげる、みた。いじめられっ子の坡璃と、彼女に手を差し伸べる清澄。よくある青春恋愛映画かと思いきや、結構ヘビーなお話。だが、正直それほどハマらなかったかな〜。助演ながら清原果耶と堤真一の存在感が光る。「殺さない彼と死なない彼女」がツボだった人は好きかも。

前半かなりモタつきますよね。話のペースが掴みにくいし、ここにボリューム持たせすぎたせいで終盤のメッセージがぼやけて見える。清原果耶の登場はもっと早めるべきだったと思う。中川大志のセリフ回しも安っぽいし、トイレに閉じこまれれた坡璃を助ける件のまどろっこしさは酷い…笑

石井杏奈は頑張ってたけど、役を自分のものにしていたとは思えなかった。かなり抽象的な言い方になるが、スクリーンに映る以上の深みがない。もっと目線や身振り、呼吸のトーンから彼女を理解するための情報が込められているべきだと思う。俺が拾えてないだけなのか、それとも演出が悪いのか…。

観客である俺の関心はすでに先に進んでいるのに、映画はなぜか現在地をぐるぐると回ってなかなか次を見せてくれない、すなわち、あまり面白くもないやりとりをずっと見せつけられるのが前半。堤真一が登場してから物語は加速するが、すでに映画に対する興味が薄れているので乗り切れず…という。

終盤、思わぬ?伏線回収もあるが、正直、それやるんだったらもっと尺を厚くしてよと。「サヨナラまでの30分」や「青くて痛くて脆い」を見た時も思ったのだが、俺はもうこの手の作品のターゲットではないのかもしれない。振り返ってみると文句ばかり出てくるので、ここらへんでやめておきます。