映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「21ブリッジ」感想

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21ブリッジ、みた。全面封鎖された深夜のマンハッタン、逃げまわる強盗犯、そして、彼らを追うデイビス刑事。シンプルな筋書きながら、ぐいぐい引き込まれる。銃声が重い。銃撃で人が死ぬ。その重みと惨さがしっかり伝わる。最終的にニューヨーク観光したくなった。街がカッコいい映画にハズレはない。

みんなが寝静まった深夜の摩天楼って、なぜこんなにもカッコいいのでしょう。街全体が生きている、その中を人間がうごめく。そこに魅力がある。クラブや食肉工場は夜中も稼働しているし、そこには当然働いている人もいる。この舞台設定だけで人間の業が映り込んでしまう。ぜひ同じ雰囲気で東京編を…。

チャドウィック・ボーズマンの銃を構える姿だけで絵が持ってしまう。これぞスターの佇まい。正直ありがちで、面白味のあるキャラではないが、ここまで魅力的に映るのは、細かい所作まで含めた演者の計算の勝利だと思う。対するテイラー・キッチュの余裕のなさ、垣間見える弱さもすばらしい。良い悪役。

J・K・シモンズは、またこいつニューヨークの住人かって思ったけど、何やってもちゃんと街の世界観に馴染むからすごい。この映画は多くの人がその名をあげるように、「マイケル・マンっぽさ」にあふれている。肉をえぐり骨を砕くような銃声の迫力はすさまじい。特に序盤の銃撃戦はひさびさに緊張した。

NYPDの青いパトカーってしょっちゅう転がっては潰され、警官がゴミのように死んでいくアクション映画も多いのだが、よく考えたら彼らも人間だし、家族が居ますからね。そこらへんの重みを感じさせる掴みはすっごくよかった。ニューヨークといえば…な地下鉄の使い方もうまい。なかなかオシャレである。