映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「DAHUFA 守護者と謎の豆人間」感想

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DAHUFA 守護者と謎の豆人間、観た。中国発のバイオレンスアニメーション。「羅小黒戦記」の演出力の高さを改めて知ることになった。虐げられる「豆人間」を共産党に抑圧される少数民族に読み替えることは可能だが。コミカルなキャラデザもグロとのギャップを生むほどではなく、むしろチグハグな印象。

アクションシーンの面白さは演出力に相当左右されるのだと知った。キャラクターはガチャガチャ動くのだが、シーンそのものに変化がないので、代わり映えのしないアクションが続くことになる。ダフファーの独白も監督いわく「作家性」らしいが、心象表現をことばに頼ってしまっているように見える。

ダフファーの脇に居るゆるキャラも、ゆるキャラの域を出ないまま終わる。そもそもこの作品のリアリティラインが中途半端な形で示され、それが確定しないまま話が進むので、「豆人間」がこの世界でどれぐらい異様な存在なのかピンとこない。デザインは面白かったけど。売りのゴア描写もワンパターン。

お色気シーンもあるのだけど、とってつけたような挟み方で必然性を感じない。そもそもあのキャラ必要だったか?おそらく「羅小黒戦記」の成功を受けて配給してくれたんだと思うんだけど(本国の公開は2017年だし)、発展途上の中国アニメを見届けたいのであればオススメ…と言ったところ。