「DUNE/砂の惑星」感想
DUNE/砂の惑星、観た。いやぁ〜、ことしの映画でもっとも鈍重な作品の一つであることは間違いない。背景説明を並べただけの前半、リズム感皆無の編集に眠気を誘われたけど、物語の輪郭がはっきりして、ティモシー・シャラメが気高きプリンスとして覚醒する後半、やっと面白くなる。続編に期待。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品と言うからには、陰影の美しいクールな映像を期待していたのだが、残念ながらあまり見応えがあるとは思えなかった。おそらくこれはストーリーや世界観の魅力が足りないからだろう。もうすこしこの星に興味を持てたら、当然、あの砂漠も美しく見えただろうにと思う。
あと、ひっきりなしに鳴り続けるハンス・ジマーの音楽も没入を邪魔している。しかもずっと聞いているのに耳に残らない。せめてメリハリをつけて鳴らすべきなのではないか。会話もアクションもカット割のテンポが一定で、ストーリー展開にヤマもタニもないので、最後までふんわりした印象しか残らない。