映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花」感想

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男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花、観た。ファン人気が根強いのも納得。寅さんの「結婚」という禁忌にたびたび踏み込むリリー編の中でも特に核心に迫っている作品だ。束の間のユートピアともいうべき沖縄での「夫婦」生活に泣く。根無草のふたりにしあわせな家庭は夢でしかないのかなあ。切ない。

リリーの明るく弾けるような笑顔は、どうしてもその裏側にかなしみを読み取ってしまう。浅丘ルリ子の細く頼りない手足が、リリーの生きる道の過酷さを物語る。「飛行機には乗りたくない!」と騒ぎながらも、リリーのもとへ飛んでいく寅さん。「北海道でも沖縄でもどこへでも行くよ」。特別な友情。

リリーの明るく弾けるような笑顔は、どうしてもその裏側にかなしみを読み取ってしまう。浅丘ルリ子の細く頼りない手足が、リリーの生きる道の過酷さを物語る。「飛行機には乗りたくない!」と騒ぎながらも、リリーのもとへ飛んでいく寅さん。「北海道でも沖縄でもどこへでも行くよ」。特別な友情。

「リリー、俺と所帯をもつか」はシリーズでいちばん衝撃的なセリフだった。この言葉はあまりに重いですよ。「私達、夢見てたのよ、きっと。ほら、あんまり暑いからさ」というリリーの言葉もいい。たぶん無理なんだろうなとわかりつつ、それでも…と期待してしまうのが人間のサガだ。大傑作!