「13th -憲法修正第13条-」感想
13th -憲法修正第13条-、観た。エヴァ・デュヴァーネイによるドキュメンタリー。奴隷制廃止以降、黒人差別が「合法化」され、やがて刑務所産業の衣をまとった「ビジネス」になっていく様が明かされる。差別はカネになるという身も蓋もない現実を突きつけられ、俺はどうすればいいんだと途方に暮れた。
差別の手段はどんどん巧妙になり、表立っては主張されずとも、システムに組み込まれ、無機質な装置と化していく。ニクソン選挙参謀の話とか呆れてしまったし、ラスト10分の畳み掛けで示される「黒人への暴力」はあまりに酷いのだけど、これ観ても、いったい俺に何かできるのか?と。
刑務所が民営化され、どんどん環境が悪くなっていく様は「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」でも描かれていたけど、いざこうやって見せられるとキツい。D・W・グリフィス「國民の創生」の十字架を焼く儀式がホンモノのKKKに影響を与えた、というのは驚きだ。