映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「アイス・ロード」感想

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アイス・ロード、観た。鉱山事故の救出装置を運ぶため、四人の凄腕ドライバーが危険な薄氷の上を突っ走る!「恐怖の報酬」を期待するとズッコケるが、それなりに楽しんだ。正直、トラック運転手たちの奮闘そのものよりも、あまりに執念深く仕事熱心なヴィランがいちばん印象に残ったかもしれない。

氷の上を走るだけで2時間の尺持つのか?と思ってたけど、ひっきりなしにピンチが降りかかる。氷にヒビが入ったり、トラックが横転したり、それだけでなく…。主人公のマイクと弟のガーディは他に身寄りのない兄弟。おじさん二人で暮らしているようだ。弟はイラク戦争PTSD。弱い立場に置かれている。

また凄腕ドライバーのひとり、タントゥーはカナダの先住民。映画では描かれていないが、彼らにとってアイス・ロードは生活のための大切な道らしい。そして、彼女もまた社会的には周縁化された人なのだ。90年代アメリカ映画を思い出す質感で、「モンタナの目撃者」のような安心感がある。

あくまで軸にあるのは家族愛だが、トラックで大自然に立ち向かうディザスター映画的な味わいもある。しかし、個人的にはもう少し「トラック映画」であってほしかったし、もっとトラックをカッコよく描いて欲しかったとも思う。それにしてもリーアム・ニーソンは安定してるな。なんでもできる役者だ。