「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」感想
男はつらいよ 花も嵐も寅次郎、観た。田中裕子が可愛すぎる。若いのに妙に疲れた色気!ウエストサイド物語風の「夢」はやたらと見応えあり。二枚目だからと敬遠される男を沢田研二。「二枚目はいいよねえ。妬いちゃうよ」とさくらにだけこぼす寅さんが切ない。螢子の距離感、たしかに惚れそうになる。
「今度あの子に会ったらこんな話しようあんな話もしようそう思ってね、家出るんだ。いざその子の前に座ると全部忘れちゃうんだね。で、ばかみたいに黙りこくってんだよ。そんなてめえの姿が情けなくって、こう涙がこぼれそうになるんだよな。女に惚れてる男の気持ちってそんなもんなんだぞ」。名言!
シリーズも折り返し。だんだん寅さんも「恋の指南役」にまわるパターンが多くなる。が、結婚の事となると「俺わかんねぇけどよ」になっちゃう。そうだよね。どうしてもリリーの顔が浮かんでしまう。寅さんはいつも自分が幸せになる方法だけ知らない。不器用ながらに、人を思うことはできるのに。
しかし、結婚のプロポーズに「我が子のように思ってた(職場の動物園の)チンパンジーがただの動物にしか見えなくなった」とは…。それでいいのか?あんまりよくわからなかったけど、それに応える螢子とは、なんだかんだ波長が合うのだろう。観覧車で告白って、ベタすぎて逆に初めて観た気がする。