映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「クライ・マッチョ」感想

f:id:StarSpangledMan:20220116225647j:image

クライ・マッチョ、観た。だいぶヘンテコな映画だな〜。雇い主の子をメキシコから連れ出す逃避行。しかし、お話はとてもゆるい。「クリント・イーストウッドがスクリーンにいる」という一点のみで緊張感を持たせてしまっている。メキシコってそんなに都合いい場所?と思いつつ、ゆるく楽しみました。

主人公は成長しない。伝説のロデオボーイは丸まった背中でニワトリのようにタラタラと歩く。「男らしさ」は雄鶏に託される。カウボーイハットは赤くいきり立ったトサカなのだ。90過ぎた爺さんが「いかに自分をカッコよく撮るか」で作品を成り立たせてしまうのがすごい(これは褒めてます)。

食堂での一家とのやりとりは微笑ましい。ここが話の軸になるの!?とは思ったけど。ロマンスあり、アクションあり、カーチェイスあり。「グラン・トリノ」のように少年との関係性が軸になるかと思ったが、やはり主役はイーストウッドだった。新たな居場所を見つけるのに遅すぎるなんてことはない。

しかし、そのメッセージを伝えるラストがアレでいいのか?は少々疑問だ。いろんなものを放り投げたままな気がする笑 撮影監督はベン・デイビス。「エターナルズ」や「スリー・ビルボード」にも参加。しかし、メキシコの土地や風土に対する興味はあまりないように思えた。