映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「花束みたいな恋をした」感想

花束みたいな恋をした、みた。終電を逃した大学生が、ひょんなことから意気投合し、ほどなくして付き合い始めるが…。これは特定の人にはとにかく突き刺さるんじゃないだろうか。あそこまで美しくないとはいえ、いろんなところで思い出スイッチが入ってしまっ…

「町田くんの世界」感想

町田くんの世界、みた。すべての人に優しく接する町田くん。その平等な愛はまわりのみんなを幸せにしていくが…そんな彼に恋する猪原さんは想う。その思いやりを、私だけに向けてはくれないの?と。恋する女の子ってステキだなあと思わせる、関水渚の演技が最…

「地球最後の男」感想

地球最後の男、みた。これ、原作は「アイ・アム・レジェンド」なんですね。見ている途中で気づいた。アメリカの片田舎にしては時折映る広場の階段やタワーが洗練されていて、不思議な近未来感があると思っていたら、ローマで撮影されたと聞いて納得。例の「…

「紳士協定」感想

紳士協定、みた。反ユダヤ主義に関する連載を書くためユダヤ人になりすまして実態を探り始めたフィルは、至るところに「紳士協定」があることを知り…。周囲の態度が豹変する恐ろしさ。思想や言葉では足りない。ただの「良い人」がより事態を悪化させる。行動…

「あいが、そいで、こい」感想

あいが、そいで、こい、をみた。イルカの調教師を目指して台湾からやって来た留学生とのひと夏の物語。王道のボーイミーツガールながらフレッシュ。紀伊田辺の海の輝くような美しさ!リン=小川あんの透明感と、亮=高橋雄祐の泥臭さのコントラストも良い。…

「回路」感想

回路、みた。死者が現世になだれ込み、日常が崩壊していく様を描くホラー。ちょっと寝落ちしてしまったので、すべてを掴み切れたわけではないのだが…最近の作品のルーツはここにあったのだと知る。あいかわらず「見てはいけないもの」を見てしまった気味の悪…

「さんかく窓の外側は夜」感想

さんかく窓の外側は夜、みた。うーん、期待に反して薄味だった。「幽霊」や「呪い」の説明がふんわりしたままお話が進むので、中盤以降の攻防にすんなり気持ちが入らず。岡田将生と志尊淳という圧倒的に顔の良いふたりがスクリーンに収まるだけで見れてはし…

「スミス都へ行く」感想

スミス都へ行く、面白かった!汚職にまみれた政界で自由と理想のために正義を貫くスミスの物語。いやぁ、終盤のフィリバスターは圧巻だった。血の流れない殺しあいとも言うべき壮絶な闘い。アメリカの民主主義はこの頃から変わっていない。輪転機がツイート…

「さびしんぼう」感想

さびしんぼう、みた。超絶大傑作。富田靖子がとてつもなく可愛い。なんであんなに儚い笑顔をするんだろう。「人を恋することはとっても寂しいから、だから私はさびしんぼう。でも、寂しくなんかない人より、私ずっと、幸せよ。」と。セピア色の尾道の景色と…

「上海特急」感想

上海特急、みた。混乱続く中国の汽車で、かつての恋人と再会した冷徹な女がふたたび愛を自覚する物語。と、言いつつウトウトしてしまったので話の筋を追えている自信はない。マレーネ・ディートリヒの浮世離れした美しさは見どころだが、それ以外はそれほど……

「晩春」感想

晩春、みた。いままで通り父との暮らしを望む紀子と、彼女を気遣って結婚を勧める周囲の人びと。やもめの父に対する紀子の感情は、単なる心配を超え、少々倒錯した嫉妬や独占欲のようにも見える。京都旅行の枕を並べる場面が妙に艶めかしく感じられたのは自…

「神と共に 第一章:罪と罰」感想

神と共に 第一章:罪と罰、みた。想像以上のスケールのデカさ!殉職した消防士が7つの地獄の裁判を受け、現世で生まれ変わろうとするが…。使者たちのスタイリッシュな風貌とアクションが気に入った。マン・オブ・スティールみたい。しかし、ちょっと泣かせに…

「ひかりの歌」感想

ひかりの歌、みた。四首の短歌をもとに、孤独に生きる女性たちの姿を描く。役者どうしの空気感がすさまじくリアルだ。そこにカメラなんかないように振る舞ってる。言葉ではなく、目線の動きやしぐさで画面に映らない彼女たちの人生を語っているような。ある…

「レベッカ」感想

レベッカ、みた。大富豪に嫁いだ主人公が亡くなった前妻・レベッカの影に追い回され、精神的に追い詰められていく…。正直前半はもっさりした印象だが、夫とレベッカの関係が明らかになる後半以降、物語が加速。回想シーンもなく、一切姿を現さないレベッカの…

「家族の肖像」感想

家族の肖像、みた。孤独な老教授と若者の交感。お屋敷はセットらしいが、凄まじいディテール。衣装も含めて世界が完成されている。お話はヘルムート・バーガーの使い方といい、耽美で厭世的な空気感といい、いつものヴィコンティだなと思う。何作か見たけど…

「ライジング若冲 天才かく覚醒せり」感想

ライジング若冲 天才かく覚醒せり、みた。若冲と大典の友情を描く。これはまさしくラブストーリー。売茶翁のキャラが良い。ああいう変人がいたこと、また、それが記録に残ってるのが面白い。相国寺の動植綵絵、見たことあるけどあれホントにすごいんですよね…

「バルカン超特急」感想

バルカン超特急、面白かった。特急でひとりの婦人が消えた…アイリスとギルバートの凸凹コンビの捜査が楽しい。絶妙な間とすれ違いがコミカル。正体が明かされて以降の黒幕の作戦は杜撰すぎるが、いきなり血生臭くなるラストの銃撃戦で盛り返す。マーガレット…

「螺旋銀河」感想

螺旋銀河、みた。新年早々すばらしい作品に出会った!アントニムなふたりの女が反発しては惹かれ合い、物語の中の物語が、映画全体を飲み込む。もしあなたの体に大きな穴が空いていたとしたら、わたしの体の同じところに、同じ大きさの穴を開けたい。深夜の…

「Playback」感想

Playback、みた。いやぁ、難しい。時間の概念が融解されていく感覚。過去・現在・未来が折り重なり、新たな現在を作り出す。二回目のplayback=再生で姿を消すボン。そこに居たはずの人物の不在は、震災の爪痕生々しい地割れのイメージと重なる。すべては理…

「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!」感想

逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!、みた。レギュラー版の「胸キュン」的フックはなく、2時間の尺にこれでもかと啓蒙的要素を詰め込んだので、若干カタログ的な捌きにはなってるが、三ヶ日にこの内容をぶっ込んだ意義は大きい。民放の…