映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「桜のような僕の恋人」感想

桜のような僕の恋人、観た。たのしい恋愛映画でも観るか〜ってつもりが、メチャクチャ重い…。「セカチュー」「キミスイ」の系譜だが、襖越しのやり取りに、コロナ禍の「壁」を想起した。ふたりが交わらない中盤で少しダレるが、終盤のとある場面は心臓をギュ…

「ベルファスト」感想

ベルファスト、観た。生まれ育った故郷を懐古する。モノクロであるが故に感傷的になり過ぎず、あくまで「過去」であると強調しているようだった。また、だからこそ、彼を未来へと導くスクリーンや舞台の上の景色は「カラフル」なのだろう。階段の下でひっそ…

「アダム&アダム」感想

アダム&アダム、観た。いじめられっ子アダムの元に未来のアダムがやってくる。「ナイト・ミュージアム」「フリー・ガイ」のショーン・レヴィ最新作。ちょうど良い面白さ!「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」好きな人はツボではないでしょうか。こうい…

「アンネ・フランクと旅する日記」感想

アンネ・フランクと旅する日記、観た。アンネとキティーを好きになる、興味を持つ。彼女たちが生きた時代に想いを馳せる。アンネを失った時、怒りや悲しみを感じる。そしてそれが決して「過去」ではないと知る。「Where is Anne Frank」という原題は秀逸。ア…

「エンディングカット」感想

エンディングカット、観た。NHKらしい安定したクオリティの単発ドラマ。あ話は可もなく不可もなく。芦田愛菜の存在感に尽きる。泣きの演技が多いが、どれも奥行きが異なり、彼女の引き出しの多さと豊かさに驚く。これまでのNHKドラマの流れを考えると、間違…

「SING/シング:ネクストステージ」感想

SING/シング:ネクストステージ、観た。嘘つきコアラがまたも問題を起こすが、もはや仲間たちはそんな彼に怒るでもなく、ひたむきにステージに向き合う。イルミネーション作品は他にないモダンでポップな世界観が楽しい。それでいてどこかセクシーな魅力も…

「MEMORIA/メモリア」感想

MEMORIA メモリア、観た。一週間寝かせても感想が言語化できない体験。目や耳で感じてきた世界がすべてだと思うな!と言われているようだ。そこで起こることは極めて不安定で落ち着かない気持ちにさせるのに、ゆったりとしな長回しの映像と自然音に癒されて…

「ポンヌフの恋人」感想

ポンヌフの恋人、観た。すばらしかった!恋に落ちた二人のホームレス。ポンヌフ橋はアジールであり牢獄だ。真昼のように花火がパリの街を照らす200年祭の夜は、史上最高のデートシーンではないだろうか。とんでもないエゴのぶつかり合いだけど彼らの恋にはど…

「THE BATMAN ザ・バットマン」感想

ザ・バットマン、観た。面白かった!現職市長の殺害事件を追うブルースとゴードンが、ゴッサムを揺るがす真相に迫っていくスリラー。徹底したフィルム・ノワールの質感と、腐った下水の臭いが漂ってきそうなゴッサムの景観。闇に紛れて光るロバート・パティ…

「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021」感想

映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021、観た。友だちの危機に命を投げて戦えるか?というシビアな問いが描かれる。遠くの「星」の惨劇に僕らは関心を持てるか。自分は戦うなんて言ってないと怖気付くスネ夫が印象的だ。そして「残るのも役目」のしずかちゃ…

「タレンタイム〜優しい歌」感想

タレンタイム〜優しい歌、観た。多民族国家マレーシアに生きる若者たちの群像劇。自分を貫いたら延々と平行線だから、どこかで歩み寄らないと行けないんだろうな。アジア映画は「原付相乗り」がひとつのツボだと思う。「藍色夏恋」を思い出した。苦々しくも…

「ゴヤの名画と優しい泥棒」感想

ゴヤの名画と優しい泥棒、観た。不条理な世の中を乗りこなすケンプトンの飄々とした生き様に惚れる。間違っている事は間違っていると言う。彼に振り回されながらもなんだかんだ見守ってくれるドロシーも素敵。落語みたいな義理と人情とペーソスと。これが実…

「GAGARINE ガガーリン」感想

GAGARINE ガガーリン、観た。母との思い出が詰まった団地を守るため、友人と奮闘するユーリの物語。ガガリーンが訪れた「60年台の夢」は老朽化し、貧しい人たちの最後の拠り所となった。どんどん一人ぼっちになっていくユーリの孤独。ちっぽけな居場所を守る…