「ライオン・キング」感想
ライオン・キング、みた。王の子ども・シンバの貴種流離譚。中身を忘れていたので、初見の感覚で楽しめた。ヌーの大群は荒れ狂う大河のように恐ろしく、ティモン&プンバァと駆け回るジャングルはアスレチックのワクワク感。ムファサの後継者として生きる宿命は、一方で呪縛のようにも俺には思える。
と言っても、シンバはムファサの子であることを誇りに思っていた。それがスカーの策略により王国を追われることになってしまったわけで。アイデンティティを取り戻す物語として読むのが素直だろう。だが、シンバが呼び戻される場面で俺はどうしても「そっちに帰ってしまうのね」と思ってしまったのだ。
ライオンの王が生態系の頂点に君臨している一方で、サークル・オブ・ライフの哲学を説く。なんとなくだけど、その構図を無邪気に楽しめないというか、つまらないなと思う自分がいた。いや、おまえが言うなよって。この見方自体がつまらないのかもしれませんが…。