「閉鎖病棟 それぞれの朝」感想
閉鎖病棟 それぞれの朝、みた。事情を抱えた患者の集まる精神病院。元死刑囚の梶木、幻聴に苦しむチュウさん、DVから逃げる由紀。あなたに生きていてほしいと言われること、そして自分の足で外の世界へ踏み出すこと。けんめいに生きる人間を誰がジャッジできるだろうか。しかし鈍重な演出にハマらず。
お話としてやりたいことはわかる。けど、中途半端な長さの回想の挿入による流れの停滞がひどい。おかげで力点がボヤけている。笑福亭鶴瓶の演技はよかったけどね。綾野剛や小松菜奈はさすがの存在感だが、彼らの力をもってしても響かない。
殺めてしまった母の首に残るスカーフや、由紀がボロボロになった果てに見る朝焼けなど、要素として良いものはあるけど、全然重みを感じなかった。気持ちが乗れないまま、長さだけが気になり、はやく終わらないかな〜と思ってしまった。一つひとつのカットも印象に残らない。ひさびさにハズレだ…。