「2分の1の魔法」感想
2分の1の魔法、面白かった。壮大な冒険を描きながらピクサーでも随一のミニマムな物語になっている。エルフと魔法の国なのに南部アメリカの片田舎のような世界観、ひ弱なイアンとポンコツ兄貴のバーリーのコンビが泣かせる。志尊淳と城田優の吹き替えはハマってたけど、近藤春菜は荒れるだろうな…と笑
例にごとく日本語吹き替え版はエンディングに日本版テーマ曲が流れる。が、俺は「全力少年」好きなので悪くないと思った。なによりコロナで不安な春先にMステで志尊淳と城田優が生歌を披露していたことを思い出したら、その頃の感情がいろいろ込み上げてきて。あれは元気もらえたなあとしみじみ。
予告編の時から思ってたけど、あの世界観はちょっと地味ですよね。最後で「これがピクサーのイマジネーションか!」という驚きはなかった。あえてよくあるスクールモノ?風に寄せたのかもしれないけど。わりと実写でも成立する話だと思った。いや、妖精だらけだから無理か。
あの世界に行ってみたい、住人になってみたいというワクワクはあまりない。密状態のハイウェイは面白かったけど。ハリセンボン近藤春菜は頑張ってたけど場面によってムラがありすぎる。メインキャストに据えたのは完全にミスでしょう。けど、ママのキャラは良かった。ママはいつも戦ってるのです。
面白かったし感動したけど、あんまり語りたい要素がないな…。あー、でも、ダンスの場面は一番グッときたかも。ほかのピクサー作品と比べても人格のあるキャラクターが少なかった気がします。入り口のアイデアもそんなに突飛なものではなく、お話はオーソドックス。期待した通りものが出てきて満足。