映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」感想

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映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者、みた。ラクガキの世界が消えていく。その余白のなさはニッポンの息苦しさを反映しているようだ。しんちゃんがクレヨンひとつで世界を切り開く怒涛のクライマックスに泣いてしまった。さあ、街中ラクガキだらけにしてしまおう。傑作!

ほぼ四人の勇者ってタイトルがいいですね。オープニングは「新たなる希望」を連想。王国のカメラで撮られてラクガキになってしまったり、逆にラクガキが雨でドロドロに溶けたり…と個人的にギョッとするようなビジュアルも多い。意外と戦争要素?入ってるんですよね。そこも面白いと思った。

終盤の展開はネタバレになるので控えるけど、なかなか皮肉が効いている。というからあまりに〈いま〉を映しすぎている、とすら言える。見覚えのある光景。大人たちが子どもの前であんな姿見せちゃいけないんだって作り手の怒りを読み取りたくなる。本当に困っている人に声に耳を傾けられるか。

正直、アニメですらあんなものを見せられるのかと。あまり目に入れたくないものではあった。でも、いま映画を作ろうとしたら避けては通れないんだろうな。姫役はきゃりーぱみゅぱみゅって気づかなかったし、防衛大臣役の山田裕貴もセクシーな声で良かった。思えばオープニングから上げる演出だったな。