「薬の神じゃない!」感想
薬の神じゃない!、みた。高額な白血病治療薬に苦しむ患者を救うため、ジェネリック薬の密輸に手を染める薬屋の物語。眠気がすごくて拾いきれてない箇所多数だが…面白かった。笑って、泣けて、考えさせられる。ハリウッド映画の供給が滞る中、ウェルメイドな社会派エンタメが見られることが幸せ。
実在の事件を元にしており、この件をきっかけに中国の医療制度には見直しが入ったと言われている。患者が救われなかったとしてもルールを守る正義と、自分を犠牲にしてでもルールを破って密輸を続ける正義。悪法も法だと諦めることがいかに残酷な結果を生むかは、この映画を見ればわかる通り。
結果的に中国共産党の対応を肯定しているとはいえ、この手の「格差」に関わってくる問題を、中国国内で製作し、それが認可され、大ヒットに繋がるのは少々意外だった。間違った社会では、正しい事をした者が、秩序を乱す存在として排除される。これは中国に限った話ではないのだが。