映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「正しい日 間違えた日」感想

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正しい日 間違えた日、観た。同じ出会いから「うまくいかなかったルート」と「うまくいったルート」を前後半で描く。ホン・サンスは「次の朝は他人」でも同じことをやっていたが、本作の方がよりシンプルで面白かった。人生のIFはどこに潜んでいるかわからない。希望と同時に絶望も湧いてくる映画だ。

チョン・ジェヨン演じる、ハム・チュンス監督。女にだらしなく、出会ってすぐに「可愛いですね」とか言ってしまう。前半はそんな彼の態度に漂う不穏なオーラが、そのまま最後破局のキッカケとして爆発する。あれこれと過去の経歴が明かされ、表情が暗くなっていくヒジョン!

わりとチュンスは最初から最後まで「何を言っているんだ?」といった感じで。寿司屋の場面の駆け引きもなかなかの緊張感。あの微妙に長い前髪も鬱陶しくてウザい笑 いかにもな「たらし」感。窮地に陥ると何度も前髪をかき分け、誤魔化そうとする。彼は好感の持てない人間なのだと改めて確信するのだ。

わりとチュンスは最初から最後まで「何を言っているんだ?」といった感じで。寿司屋の場面の駆け引きもなかなかの緊張感。あの微妙に長い前髪も鬱陶しくてウザい笑 いかにもな「たらし」感。窮地に陥ると何度も前髪をかき分け、誤魔化そうとする。彼は好感の持てない人間なのだと改めて確信するのだ。

チュンスが寿司屋で泣き出すあたりで、こりゃダメだと思ったけど、その素直さが逆にヒジョンに響いてしまう。人と人が結びつくキッカケに必然はないのだと気付かされる。そして、やはりキム・ミニの独特な愛嬌に惚れる。たしかにあの路チューはいい。「次は口ですよ」だって!

冒頭に出てくる監督のファンの女の子、どこかで見覚えあるなあと思ったら、「サムジンカンパニー1995」の主演、コ・アソンだった。