「ハミルトン」感想
ハミルトン、観た。リン=マニュエル・ミランダによるミュージカル。R&Bやヒップホップ、オーソドックスなミュージカル音楽を詰め込み、アメリカの成り立ちからハミルトン個人の再評価まで全部やり切ってなお重厚な作品に仕上がってる。アメリカの歴史と英語を知っていれば味わい尽くせたのかな〜と。
面白かったんだけど、「ほぉ〜、すげ〜!」みたいな感心が勝ってしまったかもしれない。口数の多いハミルトンの喧しさをラップで表現したり、合間にコンテンポラリーダンス?を挟んで抽象化してみたり、表現の幅が広いし、それこそ作品の中で語れるように「自由」だ。人種もシャッフルしている。
個人的にスカイラー三姉妹の登場シーンが好き。あとバーがハミルトンへの嫉妬や敵対心を募らせていく過程が興味深い。ジョージ3世のコメディリリーフ感。あえて醜く滑稽に描いているが、恋人を縛るかのようにアメリカを抑圧しようとする様はおぞましい。前半と後半でテイストが変わるが、後半が好き。