「スタートアップ・ガールズ」感想

スタートアップ・ガールズ、みた。自由奔放な起業家の光と、堅実な大企業勤めの希。正反対のふたりがぶつかり合い、成長していく様を描く。光のように羽ばたきたいって気持ちも、地に足つけて頑張らなきゃっていう希の考えもわかる。東宝シンデレラガールズのふたりの丁々発止のやり取りが楽しい良作。

お話はいろんなところのディテールが甘いし、キャラの掘り下げも足りない。演者の力に助けられている。しかし、やはり光＝上白石萌音と希＝山崎紘菜の並びが見られるだけで嬉しいのだな。背中合わせで並ぶ、その後ろ姿がとても可愛らしい。光も、希も、一生懸命生きてるから、ぶつかるんだ。

上白石萌音がこの手の口悪い破天荒系を演じるなんて合うのかなあなんて思ってたけど、これが意外としっくりくる。たぶんこれスタイルのいいモデル系の女優が嫌味っぽくなるんだよね。小動物みたいな彼女がちょこちょこ動き回るからこその愛嬌。自分勝手でも放っておけない、手を差し伸べたくなる。

山崎紘菜は「５０回目のファーストキス」リメイク版以外にスクリーンで見た記憶がないのだけど、これもよかった。ちょっと表情固いかな〜と思わなくもないけど。上白石萌音との身長差にグッとくる。すらっとしてカッコいい。しっかり者、ツッコミ役として、コメディ方面でもっと活躍してほしい。

正直、かもなく不可もなく、強く印象に残るタイプの作品ではないが、でもやっぱりたまにはこういうのもいいよねと思う。東宝シンデレラガールズ出身のダブル主演なので東宝が噛んでるのかと思ったけど、まったく関係なかった。東宝は山崎紘菜をゴリ押ししてくれ。