「大怪獣のあとしまつ」感想
大怪獣のあとしまつ、観た。叩かれるほどつまらなくはない。ただ、いろいろ軸がブレていて勿体ない。この手の題材は「マジメにやってるのにどんどん事態が悪化する」パターンが面白いと思うんだけど。ナンセンスなギャグで点を稼ぐ三木聡のスタイルとの噛みあわせが悪かったとしか…。山田涼介は最高。
山田涼介と土屋太鳳の終始クソマジメに任務を遂行するトーンで、なんとか作品の一貫性を保てている、という印象を受けた。ただ、よくわからん不倫パートは要らない。濱田岳演じる雨音の行動原理の説明にしかなっておらず、キャラの深堀になってない。「チームメイトの絆」でも成立する話のはずだ。
「銀杏」のくだりや、死んでから怪獣に名前つけるのはバカバカしくて好きだった。ただ、政治家パートは半端だったなあ。ふせえりと岩松了の対立軸がピンとこない。彼らがどういうキャラで何を目指して?という色分けも見えてこない。「政治的野心」以上のものがないから、全然話が前に進まない。