「WASPネットワーク」感想
WASPネットワーク、みた。90年代マイアミに潜伏していた反カストロ組織を追跡するキューバ人スパイたちの物語。ドキュメンタリータッチで積み上げる抑制した作り。中盤の物語の構造が明らかになる瞬間や、ミグと小型機の海上の駆け引きは見どころだが、事実の面白さに映画が負けている気がする。
ペネロペ・クルス、エドガー・ラミレス、ガエル・ガルシア・ベルナル、アナ・デ・アルマスと、ハリウッドでも活躍するスペイン語圏のスターたちそろい踏み。アナがマイアミでスパイの男と出会い、やがて捨てられるまでの下りは面白かった。何も言わずになんてひどい。爆弾テロの手際の良さも驚き。
話の着地も「ええ、そこで終わるんかい」という拍子抜け感。スパイ映画らしからぬ呆気なさで、どちらかというと伝記映画の色が強い。もう少しコッテリしたものを見たかった気もする。