映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「哀愁しんでれら」感想

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哀愁しんでれら、みた。白馬に乗った王子様ならぬ外車に乗ったお医者様。しあわせな結婚を生活を送るはずの小春だったが…。露悪的な展開には既視感があり、新鮮さはなかったのだが、好感度高めの田中圭と土屋太鳳が狂った役にチャレンジするのはいい。また、色彩と絵づくりにはこだわりを感じた。

多くの人が触れるとおり、子役のcocoは存在感バツグンでしょう。ある意味、子役の胡散臭さをうまく活用している。田中圭は無神経な人間の役がよく似合う。あの甲高い声が、誰かに対する怒りに向けられると、途端に神経を逆撫でする、攻撃的な音になる。

土屋太鳳もまた生真面目なイメージを逆手にとった役柄。「母」としての期待が呪いに変わっていく過程。あの若さがちょうどよく、狂気の過程に説得力があった。ミュージカル風のシーンといい、カメラワークは結構いいと思った。好み。しかし、お話にもう一捻りほしい。ああ、やられた!と思いたかった。