「MIU404」全話感想

MIU404、全話みた。現在進行形で事件を追うスリル。キャラの味付けがコッテリし過ぎで好みじゃないけど、外国人労働者、ネットの炎上文化、フェイクニュース、東京五輪…等々、〈いま〉をタイムリーに描けるTVドラマの底力を知った。久住＝菅田将暉のジョーカー的立ち回りが強烈だったな〜。

いちばん好きなのは第4話「ミリオンダラー・ガール」。リアルタイム進行の面白さと「アンナチュラル」的な死者への眼差しが上手いこと混ざり合って最高のエピソードになっていた。「感電」のかかるタイミングもいい。第5話「夢の島」もう好き。渡辺大知の「こっちへ来るな！」の叫びが凄まじかった…。

第10話「Not Found」のラストのどんでん返し、全部ウソだったんだと。「スパイダーマン：ファー・フロム・ホーム」の衝撃を思い出す。最終話「ゼロ」の東京五輪の使い方も憎い。もしもコロナがなかったら…のIF。そして誰もが久住になり得るのだという視点。犯罪者になりたい人なんているだろうか。

たくさんの偶然と選択の上にいまの自分がいる。他人は他人であり自分の尺度で測ることはできない。けど、そのギャップにこそ豊かさがあり苦味があり面白さがあるというのが「逃げ恥」であり、たとえ「真実も道徳も動作しないイカれた」社会でも、そんな地獄を生きていくんだというのが「MIU404」。