映画狂凡人(映画感想ツイート倉庫)

さいきん見た映画の感想を書いています。ネタバレありなので未見の方は注意してください。

「僕が跳びはねる理由」感想

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僕が跳びはねる理由、みた。自閉症の日本人少年によるエッセイをもとにしたドキュメンタリー。彼らがどんな世界に生きているのか。そして、なにを想っているのか。俺は自閉症を根本的に誤解していた。理解する気がなかった。観賞後、見える景色がガラリと変わる映画。これは必見ですよ!勉強になる。

正直、自閉症の人が電車のおなじ車両で大声出したりしてると、ちょっと怖いなあと思うこともあった。そういう態度は単なる無知から来るものであったと、ここに告白せねばならない。彼らもまたコントロールできない自己に苦しみ、「普通」じゃない自分に不安を抱えている。それを知ってるか知らないか。

そして自閉症の子どもを見守り、助ける親たち。苦しみ、もがきながらも我が子に耳を傾け、理解しようとする姿に胸を打たれた。「彼にしか感じられない世界がある。一度でいいから自分もその世界を見てみたい」と語る父。これって愛がないと言えないことばだよなあ。

あと、自閉症の人たちが文字盤を使って想いを語る場面。すごかった。彼らはただ他の人だとおなじような表現の手段を持たないだけなのだなと。お互いに自閉症の幼なじみの友情は美しかった。ことばを交わすこともない。ただ一緒にいるだけ。それでも気持ちは繋がってるし、信頼し合ってる。