「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」感想

名探偵コナン ハロウィンの花嫁、かなり面白かった。渋谷を舞台にしたアクション活劇。大規模ロケの許可がなかなか降りない本邦において、名探偵コナンシリーズはその代わりを積極的に担っていると思った。警察学校の同期の絆がアツい。荒唐無稽な展開でも人間関係がしっかりしてるから見られる。

名探偵コナンシリーズは子どもの頃に夕方のテレビ放送を見ていたぐらいで、最近になってやっと映画シリーズを追いかけ始めた程度なのだが、名探偵コナンのフォーマットってここまで定石守りつつ自由に遊べるのだな〜と思う。そもそも阿笠博士の発明がスパイ道具っぽいし。いくらでも膨らませられる。

オープニングがまずカッコいい。そこでテンション上がる。毛利小五郎の麻酔ネタとかゴッサム並みの街の治安とかいろいろメタの笑いもあって楽しい。ハロウィンの渋谷を巻き込んだ事件は非常にスケールが大きいけど、人びとを動かすのは家族への愛や旧友との絆といった個人的な感情というドラマが良い。

コナンくんが事件の真相に気づく時、ものすごくリッチなCG映像が流れる。すごく良い。お祭り映画の本領。アクションも楽しく、地下のシークエンスや、クライマックス前半（犯人が判明する場面）は縦と奥行きを使った空間設計で、わりと見応えがある。イーサン・ハントを凌駕した安室さんの活躍も最高。